■ この記事を監修いただいた専門家
前田晴代さん
体質改善専門店サンナナサロン®︎ プロデューサー/株式会社MEETSHOP 代表取締役
大阪淀屋橋に開業した37SALON(サンナナサロン)は広告宣伝費ゼロで顧客リピート率は93%を維持。 2021年には体質改善に特化した新ブランドOR THIS ONE(オアディスワン)をスタート。現在はその独自のヘルスケアプログラムを全国に広めている。
2019年度大阪トップランナー事業認定。2019年理化学研究所ヘルスケアビジコンファイナリスト。2020年池田泉州銀行ニュービジネス助成金大賞受賞。
・ニュービジネス大賞
実際に「整う」ことにチャレンジしてみた
前述の3年前の旅行のあと私もサイコーに気持ちいい感覚を味わいたくてw
「整う」を体験するために旅行から帰ってすぐにサウナに行ってみました。
結果は、、、
サイコーに気持ちいいを味わうことが出来ませんでした。
ただただサウナが熱くて熱くて。疲れ果てて帰ってきました。
(もともと熱いのが苦手で長風呂も苦手)
「私の体質にはきっとサウナが合っていないんだよ…」
って思い始めたんですが笑
いやいやきっと私が「整う」ことができなかった理由がきっとあるはずだ!と^ ^
そこから更に深掘りして調べてみました。
すると、、、
どうやらサウナには「整う」ための入り方があるようなんです。自分流の入り方では「整う」状態にはならないみたいなんです。
それどころか、、、
調べてみると「整う」は実に奥が深く…人間の脳の働きに大きく関わっていることが分かったんです。
そもそも論で「整う」とはいったいどういう状態なのか?
最初の「整う」チャレンジに失敗したあと私はいろいろと調べてみました。
すると、
・「整う」とはサウナに入った後に訪れる至福の瞬間のこと
・「整う」とは日々の疲れをリセットすること
・「整う」とはトランス状態になること
このような記述がいろんな記事で出てきました。
なんだか、、、
「整う」って魔法にかけられるみたいだな~って思ってしまう自分がいました。
おいおいちょっと待て。
至福の瞬間とかトランス状態とかよーわからんがな。
具体的にはどんな感じなんだ!?ってことを調べてみると…
・頭が真っ白になる感じ
・心臓からの血液がにカラダ中にイッキに広がっていく感じ
だそう。
感じ方は人それぞれ違うみたいですが、要は「気持ちいい」ってことは確か。
それが「整う」の正体みたいです。とりあえず。
「整う」ためのサウナの入り方って?
「整う」っていうのがどんな感覚なのかは分かりました。「整う」が人それぞれの「気持ちいい」の表現ってことも分かりました。
では、、、
「整う」サウナの入り方っていったいどういうものなのでしょうか?
私が調べたところ、
●サウナに入る
↓
●次に、水風呂につかる
↓
●最後に、外の椅子などに腰掛ける(外気浴)
このワンセットを繰り返すことで「整う」状態が訪れるようです。
また、
●疲労が残っている状態
●胃に何も入っていない空腹の状態
このような条件もサウナで「整う」には好ましいようです。
また、上記のワンセットを2~3回繰り返す訳ですから「整う」ためにはそれなりの時間も必要です。
つまり(笑)
私のようにいきなりサウナに行っても「整う」ことはできない訳です。そりゃあ熱くて熱くて仕方なくって…てなります。
「整う」にはきちんとした知識とある程度の時間が必要なんです。
「整う」ことは本当にカラダに良いのか?
「整う」がどういう状態なのか分かりました。「整う」ために必要なサウナの入り方もわかりました。
では、、、
「整う」ことで私たちのカラダにはいったいどんな影響が出るのでしょうか?
次はその辺りを科学的に深掘りしてみようと思います。
さらっと調べてみてもサウナの「整う」の科学的な分析はたくさん出てきます。
主なカラダの変化は以下の二つですね。
①脳疲労がとれる
②脳内麻薬がストレスを除去する
今回はこの二つを深掘りしてみようと思います。
【本まとめ】
⚫︎サウナ室、水風呂に入ると、交感神経優位になりエンドルフィンなどの脳内ホルモンが出る
『医者が教えるサウナの教科書 ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか?』(加藤容崇 著、ダイヤモンド社)
【記事まとめ】
⚫︎βエンドルフィンとは脳内で働く神経伝達物質の一種。
⚫︎鎮痛効果や気分の高揚・幸福感などが得られるため、脳内麻薬とも呼ばれる。
厚生労働省e-ヘルスネット「βエンドルフィン」
①脳疲労がとれる
「脳疲労」
ほとんどの人にとっては初めて聞く言葉だと思います。私たちは実は知らないあいだに「脳が疲れている」状態になっていることがあります。
例えば、お布団に入ってもなかなか寝付けないことってありますよね?
また、企画書を書こう!と机に向かってもなかなか集中できないことってありますよね。
このような状態の一つの原因として脳疲労が挙げられます。
実は、、、
私たちの脳って「完全なOFFモード」になるのが苦手だと言われています。
スイッチを完全に切ることが下手なんですよね。いつも小っちゃい灯りがついている感じ。
ちょっと難しい単語なんですが、、、
脳の「完全なOFFモード」には以下の2つが関係しているとされています。
●DMN回路状態
●CEN回路状態
「完全なOFFモード」になっていない脳はこのDMN回路状態かCEN回路状態のどちらかの状態で活動しているとされています。
「DMN?えっ通販サイト?」
って思った方もいますよね(笑)
私もアルファベットとか元素記号とかカタカナが並ぶとカラダが拒絶反応を起こすタイプですが(笑)
大丈夫です、出来るだけかんたんに説明しますね。
[DMN回路状態とは?]
脳のDMN回路状態とは、
・ぼーっと散歩している時
・コーヒーを飲んで一息ついている時
・つまらないことを考えながらシャワーを浴びている時
など、いわゆる「ぼーっとしている」脳の状態のことを指します。
ところが、、、
実はこの「ぼーっとしている」だけの状態でさえも、脳はエネルギーをとても消費していると言われています。
DMN回路状態
=ぼーっとしている状態
=だけれども脳はエネルギーを消費している状態
と言うことが出来ます。
つまり、、、
DMN回路状態が長い人=脳が疲れやすい人
と言うことが出来ます。
例えば、休みの日に何もせずにぼーっと一日を過ごした日の方が、夜になかなか寝付けなかったりしませんか?
これは、一日のお休みのほとんどをDMN回路状態で過ごしてしまった結果、脳がたくさんエネルギーを消費してしまったからなんですよね。
逆に、脳が疲労してしまった訳ですね。
[CEN回路状態とは?]
脳のCEN回路状態とは、
・企画書を書いている時
・プレゼンをしている時
など、いわゆる目の前のことに「集中している」状態のことです。
DMN回路状態とCEN回路状態は、いわゆるシーソーのような関係になっています。どちらかに傾いている時はもう片方が下に沈みます。
このシーソーがバランスよく動いてくれているとお仕事などが効率的に進みそうですが、、、
実はそうではありません。
実際のところDMN回路状態(ボーッとしている状態)がとても長いと言われています。
ただ「ぼーっとしている」状態がたくさんの脳のエネルギーを消費させてしまっているので脳を疲れさせることになるんですよね。
CEN回路状態
=集中している状態
=脳はエネルギーを消費している状態
まとめますね。
私たちの脳は、
①ぼーとしている状態
(DMN回路状態)
→脳はエネルギーを消費しているので疲れる
②集中している状態
(CEN回路状態)
→脳はエネルギーを消費しているので疲れる
③完全OFFな状態
→脳はエネルギーを消費していないので疲れない
→ただ脳は自分でOFFに切り替えるのが苦手
このような感じで動いています。
サウナで「整う」脳科学的に2つの定義する
#1.OFFモードになること
もう分かりましたよね。
はい、その通りです。
まず、サウナで「整う」ことの脳科学的な定義は、③の完全OFFな状態になることができるとされているからなんですよね。
脳が完全OFFになるので脳疲労がとれるという訳です。
諸説ありますが、、、
なぜ?脳が完全OFFになってくれるかというと、サウナという高温な状態を脳が「危険だ!」って察知してしまうからだとされています。
高温!
↓
危険だ!
↓
完全スイッチOFFだ!
という感じ。スイッチを完全に切ってエネルギーを使わないようにするのかもですね。
サウナで「整う」と頭がスッキリするのは脳をいったんOFF状態に休ませることが出来るからかもですね。
#2.エンドルフィンが分泌されること
また、サウナで「整う」ことの脳科学的な定義のとても大切なことがもう一つあります。
それは、、、
「エンドルフィン」
が分泌されることです。
エンドルフィンっていう単語を聞いたことがありますか?
エンドルフィンは脳内麻薬とも言われています。エンドルフィンの快感を一度体験するとまた体験したくなる「麻薬」みたいな存在です。
「サウナに病みつきになった」
「サウナにハマった」
と言う感想を持っている人はきっとこのエンドルフィンの中毒になっている訳ですね。
麻薬、なので、中毒性があるワケです。
エンドルフィンが分泌されると、、
・ストレスをリセットできる
(脳の働きをリセットする)
・気分の高揚、幸福感などが得られる
・鎮痛効果が得られる
(モルヒネと同じ作用をすると言われている)
・トーパミンの働きを10~20倍にする
このような効果が私たちのカラダにあるとされています。
【論文まとめ】
⚫︎βエンドルフィンが分泌されると、痛みを感じにくくなる、多幸感をひきおこす、ストレスを和らげるなどの効果が現れる
例えば、ボクシングは強いストレスがかかるスポーツです。
試合は緊張するので精神的なストレスも多いですし、強いパンチを受けて物理的なストレス=刺激も多い。
私たちのカラダは強いストレスを受けるとエンドルフィンを分泌します。
エンドルフィンの鎮痛効果と高揚感の効果で!
ボクシングの試合をやっている本人たちは試合でボコボコに叩かれているにも関わらず痛みを感じないんです。
恐るべし…エンドルフィン!!
サウナで「整う」のは脳内麻薬のエンドルフィンがたくさん分泌するからとされています。
エンドルフィンのおかげで気分が高揚し幸福感に包まれ「気持ちいい」感覚になるワケですね。
おまけ:サウナの「整う」のに勝つ体験って?
前述の#1.と#2.のサウナの「整う」の脳科学的な定義のうち、#2.のエンドルフィン分泌に関しては他のことでも代用ができます。
それは、、、
カラダの快感です。
私たちのカラダは強い快感を得るとエンドルフィンをドバーッと分泌します。
(1)カラダへの強いストレス
(2)激辛料理や脂っこい物を食べる
(3)針治療などの痛気持ち良い施術
(4)熱めのお風呂
(5)性行為
このような行動で私たちのカラダはエンドルフィンを分泌します。
(1)は、いわゆるランナーズハイですね。マラソンや長距離走に中毒性があるのはエンドルフィンの分泌が理由とされています。
(2)は、例えば大トロやマヨネーズとかがそうですね。マヨネーズ大好き!な人は実はストレスが溜まっていてエンドルフィンを求めているのかもしれません。
面白いのは、、、
(5)の性行為ですよね。
「SEX中毒」とか「SEXを覚えるとSEXのことでアタマがいっぱいになる」とかっていう表現を一度は耳にしたことがあるかと思います。
SEXを通じてエンドルフィンがたくさん分泌した経験にハマってしまうんですね、多分。
「SEX」と「整う」には共通点があるのかもですね。
「SEXしたあとは爆睡できる」
「サウナに行ったあとは睡眠の質がよくなる」
「SEXするとアタマが真っ白になる気がする」
「サウナでアタマが真っ白になる気がする」
など、並べてみると表現が同じですね~
ここからは個人的な意見ですが…笑
もしかして40~50代の男性がサウナにハマっている理由の一つに、SEXのかわりにサウナで「整う」ことでエンドルフィンを分泌しようとしているのかも、です。
SEXには、
・相手が必ず必要
・最後の最後までSEXを楽しむためのコンディションが必要
(男性の更年期の症状として朝立ちの消失、勃起不全、性欲減退などがあります)
なので、40~50代の男性にとってはサウナで「整う」ほうがお手軽にエンドルフィンを得ることが出来るのかもですね。
あくまで個人的な意見ですがw
まとめ
サウナで「整う」ためには特定のサウナの入り方が必要です。
●サウナに入る
↓
●次に、水風呂につかる
↓
●最後に、外の椅子などに腰掛ける(外気浴)
この組み合わせを数セット繰り返す必要がありますので、サウナで「整う」にはある程度の時間が必要であると言えます。
サウナで「整う」の科学的な定義は、
#1. 脳がOFFモードになる
(DMN回路状態でもCEN回路状態でもない状態)
#2.脳がエンドルフィンを分泌して脳の働きがリセットされる
であると言えます。
特に、#2.のエンドルフィンは脳内麻薬と言われ、中毒性があります。
サウナで「整う」にハマる人が多いのはエンドルフィンが原因なのかもですね。
サウナの「整う」にはさまざまな効果が期待できます!
脳の疲労を感じている人!
ストレスを抱えている人!
は、ぜひぜひサウナに行ってみて「整う」体験をしてみるといいかと思います。
脳がOFFモードになってリセットされ、エンドルフィンの効果で気持ちいい体験ができます。
やる気10倍!
脳がスッキリ!
気持ちいい!
を、ぜひぜひ一度味わってもらえたらと思います。